今アサインされている新規クレジットシステム開発の要件定義工程について書いていきます。
前回はこちら⇒【初めてのシステム開発】①研修・OJT編
//プロジェクトについて
某カード会社の新システム開発案件。
典型的なウォーターフォールモデル。
色々な機能のうち、オーソリゼーションの機能を担当。
//お仕事内容
上司たちのお供として、各種雑用を担当。
・顧客や国際ブランドから送られてくる資料の整理(の手伝い)。
・ちょっとだけ、要件定義書の作成。一応名前は載ってる。
・要件定義書の印刷、レビュー記録の作成(レビュー自体は上司がやる)。
・暇な時間は仕様書読んでお勉強。
//エピソードとか
・初めての客先常駐。色んなベンダーから沢山人が集まっている。
・要件書、マニュアルは英語のも多いがセキュリティの関係でネット使えない、電子機器持込めない。で、まさかの紙辞書持参。だが三文字略語多すぎてあまり役に立たず。
・当時はエクセルの印刷設定とかレイアウト調整もできないド素人だったから、上司も迷惑だったと思いますごめんなさい。
・今時業務画面TeraTermとかマジで?30年前から時が止まっている。
・PL1という謎の化石言語。
・本当の定時で帰れた。
//参考資料
クレジットの知識がほぼなかったので、色々勉強しました。
参考にした書籍やサイトをいくつか書き留めておきます。
・ISO8583
カード取引向けメッセージの標準規格。
このあたりの話がわからないと仕事にならない。
顧客(カード会社)の要件書に加えて、この規格に準拠した各国際ブランドのネットワーク仕様書等をもとに、設計を行っていく。
なお、日本国内のクレジットネットワークであるCAFISはこれとは違う独自仕様となっている。
・EMV
クレジットカードのIC認証の規格。上記サイトにて仕様書が公開されている。
これも、各ブランドごとにEMV準拠の規格があり、実際設計する上では主にそちらを使用する。IC処理は私も設計に関わったが、正直訳分かんなすぎて、大部分は先輩方が設計した。
・PL/1
IBMが開発した言語。古い言語だが、今も金融系の汎用機系システムで使われている模様?
先輩曰く、COBOLとFORTRANを足して二で割ったような感じらしい。
いつも参考にしていたサイトがあったのだが、消えてしまったようだ。
悲しいなぁ…
・国内のクレジット決済の仕組みについて
共同利用型ICカード端末の基本要件と運用に関するガイドライン
磁気ストライプの仕様( JISⅠ/JISⅡ)について、CAT/G-CAT等の決済端末について、支払区分について等、日本独自のクレジット決済の仕組みについて詳しく記述されており、大変参考になるレポート。
・クレジットカードの業務知識
①クレジットのすべてがわかる! 図解カードビジネスの実務
業務全般について、分かりやすく書かれている。本田さんの著書は他にも色々あり、大変参考になるものが多い。
②カード決済業務のすべて―ペイメントサービスの仕組みとルール
国際ブランド絡みの内容は、こちらが参考になる。
・クレジットカードの歴史
アメリカクレジット産業の歴史
クレジットカードの成り立ちについて書かれた本。業務知識を身に着けるためというより、単純な興味から。実務より教養の面が強いが、読み物としてはこれが一番面白かった。
次回に続きます⇒【初めてのシステム開発】③設計・開発編